妖精さんの独り言 1−2

「古い秩序は変化し、新しい秩序に場所を譲る」

Dr.アルバート・シャッツ
(土壌学者、ストレプトマイシンの発見者)



 アルバート・アインシュタインは、「もし人類が生き延びようとするなら、実質的に新しい様式の思考を求めるべきだろう」と我々に警告しました。ミシェル・スモール・ライトは、「新しい・・・思考」が、自然との共同創造的(以下、「共創的」と訳します)なパートナーシップとは何かについての理解を必要とすると教えます。彼女の研究は、私たちの自然との共創的パートナーシップの確立が、なぜ私たちの生き残りのための唯一の希望なのかを明らかにしています。彼女の「ワークブックⅡ」と他のペレランドラの出版物は、究極的には文字通り生死の問題に関わるものなのです。


 ミシェルに対する私のコメントは、彼女と自然(すなわち、彼女と自然が協力して確立した共創的なパートナーシップにおいて、彼女と共に働いた自然の知性たち)の両方について言及するものです。ミシェルの研究についての私のコメントは、自然との協同のなかで彼女が行った、自然研究について言及するものです。ミシェルは、そのような研究を「共創的科学(co-creative science)」と呼んでいます。ペレランドラは彼女と自然の自然研究センターです。ペレランドラ・ガーデンは彼らの実験室です。ペレランドラの研究スタッフは、ミシェルと様々な知性から成ります。自然の知性たちは、ディーヴァ(精霊)たちとオーバーライティング(照覧する)・ディーヴァたち、パンと他の自然霊たちを含みます。研究スタッフはまた、聖白色同胞団、宇宙の光、そして、異なる次元、階層、現実の周波帯からの別の意識の主催者を含みます。曖昧さを避けるために、ミシェルは「ワークブックⅡ」のなかで、自然、自然の知性たち、現実、意識、共創的科学などについての定義と他の情報を提供しています。


 人間は、いまや危機に瀕した生物種です。グローバルな自然破壊は、すでに多くの動物種の絶滅を引き起こしており、現在もこの惑星を人間の居住に適さないものにしつつあります。指数関数的に増加している、この広範な破壊は、多国籍企業アイゼンハワー大統領が「軍産複合体」と呼んだものによって引き起こされています。これらの機関は、「自然に対する世界の権利」を侵害するようなやり方で、利潤を目的として自然を操作するために科学を用いています。1982年10月28日の国連総会で採択されたその権利は、「すべての形態の生命は唯一無比であり、人類に対するそれの価値に関わらず正当な敬意を払われる。そして、そのような認識を他の生命体に調和させるために、人間は行動の倫理的な指針によって導かれなければならない・・・」。


 私たちが直面している問題は、自然に対してより破壊的ではない方法で、現代科学を用いることによっては、解決できません。世界は、根本的かつ不可逆的に変化してきました。そして今は、異なる種類の科学が求められています。地球のオーヴァーライティング・ディーヴァは、(この本の第12章で)すでに起こった変化について説明しています。現代科学は、人間が自然とのあいだで「親子」関係を持ってきた「魚座の時代」のなかで発達してきました。私たちがいま必要としているのは、共創的科学が提供してくれる、みずがめ座時代のダイナミックなチームワークなのです。私たちが生き残るのに必要な「新しい・・・思考」は、私たちの共創的科学の理解と応用を含んでいるのです。この科学は、人間と自然とのあいだの共創的なパートナーシップを必要とします。次ページの「V型の図表」は、共創的科学と現代科学の起源と、人間の進化的な動きにおけるそれらの位置を、図形的に表わしています。


 共創的科学は、現代科学とは質的に異なっています。というのも、それは自然の物質的な(内化する・下降的な)入力情報(秩序、組織、そして生命力)を、人間の進化的な(外化する・上昇的な)動き(方向性と目的)に統合するからです。(これらの、そして他の用語は、ミシェルの著作のなかで定義されています)。自然の物質的な入力情報を獲得するために、人間は意識的に自然とのあいだの共創的なパートナーシップを確立しなければなりません。


 このパートナーシップは、「自然とともに働く」と言っているような人たちの、一方的なパートナーシップとは質的に異なります。これらの人たちは、最善の意図をもって、自然が欲していると正しく、あるいは間違って仮定したことを行います。彼らは一方的に彼ら自身と自然のための決定を下します。自然は相談されません。彼らは、ちょうど親が子どもにとって最善だと思うことを行うのと同じように、自分が自然にとって最善だと考えたことを行います。彼らは、「お母さんが最善を知っている」子どものように、自然を取り扱うのです。


 自然との共創的なパートナーシップのなかで、自然と物質的なものが関係するところでは、自然が最善を知っているということを、人間は急速に理解します。さらに人間は、超常的に聡明で、途方もなく有能で科学的なものとして、自然を認識します。人は文字通り自然とコミュニケートし、問題について自然と議論し、自然からの入力情報を受け入れ、自然と共同して決定を下します・・・その間ずっと、自由意志が知的に行使されます。このことが、ペレランドラの自然研究センターで、ミシェルが機能してきたやり方です。彼ら自身の自然との共創的なパートナーシップを持っている多くの人々も、自然と(キネシオロジー(身体運動学、運動療法)的に)コミュニケートします。


 自然の内転する(imvolution 物質に下降する)動きと、人間の外転する(evolution 進化する、意識に上昇する)動きのバランスは、共創的な科学の本質的な特徴です。他方で現代科学は、共創的なパートナーシップの枠組みのなかでの、自然から頼まれるいかなる入力情報からも独立した、人間の進化的な努力に本質的に帰着します。したがって共創的科学は、現代科学の直線的な進歩ではありません。そうではなくて、それは共創的なパートナーシップのなかで、ミシェルと自然によって新たに開発された、質的に独特で、今までのところ知られてこなかった種類の科学なのです。共創的科学は、現代科学が用いてきたものとは異なる方法論を用います。そして現代科学者たちが決して共に働かず、その存在をけなし、否定してきた知性たちからの情報を獲得するのです。



あなたにもできます


 結局、特にあなたに関連した、共創科学についての別の何かが存在します。現代科学の観点からは、ある人々(彼らの訓練と彼らが行うことによる)が科学者であるとみなされ、その他の人たちは違うとみなされます。その区別は、普通は非常に明確です。しかし、自然の観点からは、すべての人たちは共創的科学者になりえます。それは、難しくもなく、高価でもなく、時間がかかることでもないのです。


 あなたは科学の形式的な訓練を必要としません。あなたは沢山のお金(登録料、授業料、実験室料など)を投資する必要もありません。あなたは、いかなる学位もまったく必要としません。あなたは、科学実験室も実験装置も必要としません。あなたの庭、農場、教室、仕事、家庭、趣味が、共創的科学のための適切な実験室となるのです。あなたが必要とする信用証書は、意図、誠実さ、傾倒(コミットメント)です。あなたはまた、プロセス(過程)、定義、キネシオロジカル・テクニックと、ペレランドラの出版物から入手できる他の情報を必要とします。それからあなたは、自分ができるいかなる場所においても、自然との共創的なパートナーシップを確立することによって、始めることができます。


 共創的科学は、それについて読んだり考えたりするより以上のものであり、面白いものです。それは、私たちすべてにとって、最も深遠な含蓄を持っている応用科学なのです。もしあなたが自然とのあいだで共創的なパートナーシップを確立し、共創的科学に参加するなら、あなたが行うことは、多くのいわゆる科学者たちが行っていることよりも重要なことになるでしょう。これは、「ペレランドラ・ガーデン・ワークブックⅠ、Ⅱ」があなたに提供する沢山の機会のうちの一つです。



出典 “Perelandra Garden WorkbookⅡ”by Machaelle Small Wright in 1990,Published by Perelandra,Ltd.
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